請求額を80%削減成功した120万円の解決金で調停成立

事案
中途でドライバーとして採用した社員を配車係に任命して勤務をさせていた。しかし,他のドライバーや得意先と度々トラブルを起こした為,経営者は再三にわたって注意指導を行った。にもかかわらず,その社員は態度を改めないばかりか,経営者に反発して「もう来ないから」と言い残して,以後は出勤しなくなった。その後,その社員は「解雇」をされたと労働局のあっせん等を申し立てたが,経営者は多忙で対応をしなかった。すると,その社員は,不当解雇を理由として地位確認(年収約400万円)及び約200万円の賃金を請求する労働審判を提起してきた。
結論
120万円の解決金にて調停成立請求額を80%削減成功
この事案のポイント
- 労働者側は,経営者にクビにされたとして解雇されたことを前提に地位の確認や賃金の支払いを請求してきた。しかし,会社は解雇通知書などを発行しておらず,解雇を証拠は一切提出できなかった。
- 会社側は,あくまでも解雇をしておらず,労働者が職場放棄同然に退職したことを主張立証した。また,労働者に対して,反省の意思を示すのであれば復職させる意思があることも明示した。
- 労働審判委員会は,解雇の有無については真偽不明であるものの,経営者の強い指導を発端に労働者が退職したこと,労働者が復職しても職場が混乱するので一定の解決金を支払うことによる解決を調停案として提案した。
- 経営者は,労働者の復職による混乱を回避する見地から,労働者側の請求金額を大きく下回る労働審判委員会の提案を受け入れ,早期解決を優先して解決した。
依頼者の声
トラブルを起こしてばかりの社員でしたので,正直なところ退職することになってホッとしています。運送業界は人出不足なので,多少問題のある者でも採用してしまいました。今後ともよろしくお願いします。
アンケート結果
サービスのスピード
非常に早い
接客態度
非常に良い
説明のわかりやすさ
非常に良い